"電磁力解析の問題点"で述べましたように、電磁力が平衡している場合でも誤差としてかなりのトータルの電磁力が計算される場合が有ります。電磁力解析の問題点では、メッシュを対称化すれば改善されることを示しましたが、そのようなメッシュを作ることが困難な場合が多いと思われます。これを改善する方法としまして、節点力を電磁力が働く物体上だけでなく、物体を含む空気領域まで拡張して節点力を積算することが考えられます。
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トータル電磁力やトルクを計算する場合はこのようなことができます。その背景については "節点力法とMaxwellの応力法の関係"をご覧下さい。 "電磁力解析の問題点"で述べましたのと同じ問題で、このことを確認いたします。
Fig.1の様に、節点力積算領域を外側に延ばして行きます。このときの、各層まで拡張したときの電磁力のコイル電流依存性をFig.2に示します。これからわかりますように、メッシュが上下非対称な時でも第4層まで拡張すれば精度が格段に良くなります。 どの程度拡張すればよいかは問題ですが、Maxwell応力法と同様に考えればよく、今回の例ですと、コイルと磁石の中心までとなります。
r8.1より、空気部分も含めた領域で節点力を積算し出力できるようになりました。 使用する場合は、積算する空気領域を別物性で定義下さい。この領域はトータルポテンシャル領域としておく必要があります。
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