ギャップ要素に寄る非磁性薄板面の切断のもう一つの例を示します。
"薄板導体面のギャップ要素による切断(その1)"をまずご参照下さい。
ここでのモデルをFig.1に示します。モデルは、x=0、y=0面について対称とし、一様な外部磁場がz方向に加わるとします。下部はソリッド要素でモデル化し、5層にギャップ面で絶縁分割しています。上部は、5層の非磁性薄板要素で近似します。薄板要素の厚さは、ソリッド要素の2層分の厚さとし、上部と下部とが同じ特性を持つようにしています。 各面は、垂直方向のギャップ面により、4分割されているものとします。解析は50HzのAC定常解析とします。
Fig.2 は位相0度における渦電流密度分布を表しています。上下同じ位置にある、下から3,8層目の導体板を表示しています。ソリッド要素と薄板面要素でほぼ同じ電流が流れます。
Fig.3に時間平均された発熱密度分布を示します。発熱は単位体積あたりの発熱密度に換算しています。Fig.4は同じものを下方から見たものです。上下ほぼ同じ分布をしているのが分かります。
List 1に各導体版時間平均合計発熱量を示します。Mat No. 21が一番下の板で、下から順に示しています。上方の薄板導体近似の方が10%程度低めに出ています。これは、上下のモデル化の違いによるものと考えられます。表皮効果が、ソリッド要素の方が良く近似されていると思われます。
List 1 各導体板時間平均発熱
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